対人恐怖症を克服して(高2・男子)

子どもをひきこもりから脱出させるための方法について語ります

ひきこもりから脱出 不登校を克服するための3か条

優等生タイプで素直な性格。突然発症した対人恐怖症になり、ひきこもりになってしまったのは、トップクラスの成績を維持しなくてはならないという強迫観念から生じていました。
この生徒にカウンセラーとしてどう関わったかを述べます。

対人恐怖症に悩む高2男子・O君

トップクラスの成績を維持しなくては…そんな強迫観念から対人恐怖症を突然発症したO君。
対談をした時の様子です。

不登校になった時期 高2の5月から2ヶ月
理由 対人恐怖症
症状 強い不安感
いじめの有無 みあたらない
家族 両親

対談

非常勤スクールカウンセラーとして勤務していた時の生徒さんです。今はもう社会人です。

新井「会社はどう?慣れました?」

O君「対人スキルが要らないと思って、プログラマーになったんですが、会社に入ると打ち合わせが多くびっくりです。社内では、僕は対人恐怖症なんで突然顔が赤くなったり目線がずれても気にしないでください、って言うようにしています。愛してるわけでも嫌いなわけでもありません、って。皆さん笑ってくれて、嘘でしょ、おしゃべりなのに、って感じです。ひきこもっていた時期のことも話しますけど、みんなネタだと思ってるみたいで(苦笑)」

新井「私もあなたが対人恐怖には見えないわ」

O君「高校の時は酷かったです。ある日、授業中にフッと顔を上げたら皆が僕を見てるんです。何が起こったんだろうって呼吸が苦しくなって、そのまま意識を失って、保健室に運ばれました。後から聞いたら、みんな僕を見ていたわけじゃなかった。後ろの席にいた子が急に大きく伸びをしたらしく、みんなそれに驚いていただけで。でも、僕は、自分がとてつもない失敗をしてしまったと思い込んで。自意識過剰なんですよね」

新井「でも、ひきこもりも2ヶ月目で脱却できたじゃない」

O君「なんででしょうね、新井先生が、学校じゃなくて私の部屋に登校してきてって言ってくれたことかもしれないですね。他の生徒に会わないように、朝すっごく早く学校に行って、先生の部屋で勉強。変な言い方ですが、家より居心地良かったです。先生、いつも眠そうだし、覇気なくて」

新井「覇気は実はあったのよ、眠かったのは眠かったわね」

O君「先生に今日の僕はどうですかって聞くと、ぼちぼちとかまあまあとか、すっごく適当な答えが返ってきて」

新井「私があなたに同じ質問しても、ぼちぼちって答えてたじゃない」

学校の写真O君「あれ、僕にとっても驚きでした。どうですかって聞かれたら、それまで答えが出てこなかったので。どうですかって、難しい質問ですよね。ご飯食べましたかとか何時間寝ましたかって答えやすいけど、どうって聞かれても」

新井「そのうち、勉強の遅れが気になるって、クラスに戻っていったのよね。私、ちょっと悲しかったのよ、また一人になるって」

O君「先生、感謝してます。僕に適当を教えてくれたはじめての人です。」

新井「いいえ、教えてません!」

スクールカウンセラーとしての関わり

対人恐怖症は、比較的若い年齢層に多くみられます。
「自分が相手にどう思われているか」を絶えず気にするので、人間関係につまずきやすいのが特徴です。些細なことから、ひきこもることがあります。

もともと真面目な気質ですから、代替登校などを示唆すると、外に出るきっかけとなることもあります。人との会話をスムーズにするためには、ある程度は「適当」であること、自分の欠点を受け入れることなどが克服の鍵になります。

悩みを聞いて心配なことを吐き出させ、信頼関係を築くことが大切です。

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ひきこもりから脱出 不登校を克服するための3か条